副業禁止の会社に勤めていて、「このままの給料では不安だけれど、就業規則や会社バレ、税金を考えると怖くて動けない…」という悩みを抱える人は少なくありません。
そこで本記事では、副業禁止ルールの基本と就業規則の読み方、住民税などから会社に知られる仕組みとリスクの考え方、副業と見なされにくいお金の増やし方、将来を見据えたキャリアの選択肢までを整理して解説します。なお、ここで扱う内容は一般的な情報であり、最終的な税務・法的な判断や就業規則の適用については、必ず税務署・専門家・勤務先へ個別に確認することを前提としてください。
目次
副業禁止ルールの基本理解
「うちの会社は副業禁止だから何もできない」と感じるときは、まず「法律で決まっていること」と「各社の就業規則」を分けて考えることが重要です。
厚生労働省のガイドラインなどでは、労働者の勤務時間外の使い方は原則として本人の自由とされつつ、長時間労働で健康を損なうおそれがある場合や、企業秘密の漏えい、競業行為、会社の信用を傷つける行為などについては、会社が副業・兼業を制限できると整理されています。
一方、実際の職場では、この考え方をもとに、「原則禁止」「事前許可制」「届出制」など、各社ごとの就業規則や社内規程で運用されています。
厚生労働省のモデル就業規則でも、従来のような「許可なく他の会社等の業務に従事してはならない」という一律禁止の条文から、「勤務時間外の副業は原則可能だが、一定の場合に限り会社が禁止・制限できる」という方向へと見直しが進んできました。
- 法律で「すべての労働者の副業が一律禁止」と決まっているわけではない
- ただし、多くの会社では就業規則や雇用契約で副業に制限を設けている
- 制限の理由は、健康への影響、長時間労働、企業秘密の保護、競業、会社の信用などが中心
- 自分に当てはまるかどうかは、自社の就業規則と雇用契約の文言を確認する必要がある
「世の中的には副業解禁が進んでいるらしい」という一般論だけで判断するのではなく、まずは自分の会社のルールを正確に読み解くことが第一歩です。
そのうえで、どこが絶対に越えてはいけないラインで、どこに相談や交渉の余地がありそうかを整理していくと、現実的な選択肢が見えやすくなります。
副業禁止条文の代表例チェック
就業規則の中で副業に関する条文は、多くの場合「服務規律」「遵守事項」「副業・兼業」などの章にまとめられています。
昔ながらの規程では「許可なく他の会社等の業務に従事してはならない」といった書き方が残っているケースもあれば、最近作られた規程では「事前届出が必要」「一定の場合に禁止・制限できる」など、柔らかい表現に変わっていることもあります。
厚生労働省のモデル就業規則では、勤務時間外の他社業務は原則として可能としつつ、労務提供上の支障や企業秘密の漏えい、信用失墜、競業などの場合に限り会社が禁止・制限できる旨が例示されています。
| 条文のイメージ | 読み取るときのチェックポイント |
|---|---|
| 「許可なく他の会社の業務に従事してはならない」 | 会社の許可を前提とした原則禁止かどうかを確認。別条文で「許可の手続き」「許可基準」が定められていないかも合わせて読む。 |
| 「副業・兼業を行う場合は事前に届出を行うこと」 | 単なる届出で足りるのか、実質的には審査・許可制なのかを、他条文や社内マニュアルとセットで確認する。 |
| 「職務遂行に支障がある場合等は副業を禁止・制限できる」 | 「支障」の例として、長時間労働や健康悪化、秘密漏えい、信用低下、競業行為などが挙げられていないか、解説や関連規程も含めてチェックする。 |
条文を読むときは、「はっきり禁止されている行為」と「会社側の判断で制限・許可を決められる余地」を切り分けて見ることがポイントです。
曖昧な言葉が多いときは、自分の副業案を具体的に書き出し、「どの条文に抵触しそうか」「どの程度グレーか」を視覚化して整理すると、後から人事などに相談するときにも話しやすくなります。
法律の原則と会社ルールの違い比較
「法律では副業は認められつつあるのに、うちの会社は副業禁止と書いてある」という違和感の背景には、「法令上の原則」と「個別企業の就業規則・労働契約」のレイヤーの違いがあります。
厚生労働省のガイドラインでは、勤務時間外の過ごし方は基本的に労働者の自由であり、企業が副業・兼業を制限できるのは、労務提供上の支障や秘密漏えい、競業等の正当な理由がある場合に限られるとされています。
そのうえで、各社は自社の業種・体制・安全配慮義務などを踏まえ、「原則禁止」「許可制」「届出制」「事実上の黙認」など、個別のルールを設計しています。
その結果、同じ業界でも「副業に寛容な会社」と「ほぼ認めていない会社」が混在しているのが実情です。
| 観点 | 法律(一般的な考え方) | 会社ごとの就業規則 |
|---|---|---|
| 副業の位置づけ | 勤務時間外の利用は原則自由。ただし、一定の合理的な理由があれば制限も許される。 | 原則禁止・許可制・届出制など、会社が採用する方針を具体的な条文として定める。 |
| 制限理由 | 健康・長時間労働、企業秘密の保護、競業、会社の信用・秩序など。 | モデル就業規則を参考に、自社にとって問題になりうる行為を列挙していることが多い。 |
| 判断の単位 | 「このような場合には制限できる」といった一般的な枠組みを示す。 | 個々の社員の状況や内容を踏まえて、許可・不許可や指導・処分などを判断する。 |
したがって、「法律ではこう書いてあるから自分も大丈夫なはず」と一般論だけで踏み切るのは危険です。
法令上の考え方を踏まえたうえで、自分が同意した雇用契約書と、自社の就業規則・社内規程の内容をセットで確認し、不明点は人事・総務や外部の相談窓口に一般論として質問する、といった慎重な進め方が安心です。
公務員と民間会社員の違いポイント
「副業禁止」というテーマで、とくに注意が必要なのが、公務員と民間企業の会社員の違いです。
一般職の国家公務員は、国家公務員法により営利企業の役員や自営による兼業、有償の兼業などが原則として制限されており、無断で行った場合は懲戒処分や罰則の対象となる可能性があります。
勤務時間外であっても、継続的に報酬を得る活動は原則として許可が必要とされ、具体的な許可基準も通知等で示されています。
地方公務員についても、地方公務員法などに基づき、営利企業の役員や自営の兼業、有償の兼業が原則として制限されているのが一般的で、任命権者の許可を得て一部の兼業が認められる仕組みが取られています。
このように、公務員は「法律で兼業が厳格に規制されている立場」であり、民間企業の会社員よりも強い制限があると考えるのが基本です。
- 国家公務員・地方公務員:法律や条例で兼業が制限され、原則として許可制。無断兼業は懲戒の対象となることがある。
- 民間会社員:法令上の一律禁止はないが、就業規則や契約で副業が制限されるケースがある。
- いずれも、「自分がどの立場にいるか」「どのルールが適用されるか」を確認することが不可欠。
民間企業で働く会社員の場合は、主に就業規則や雇用契約での制限が中心となるため、法令上の枠組みと自社ルールを重ね合わせて「どこまでが安全な範囲か」「どのラインを越えると明確なルール違反か」を検討していくことになります。
一方、公務員の方は、ネット上の一般論のみで判断せず、必ず所属先の人事担当が示す手続きや、公式のQ&A・通知などをもとに確認することが重要です。
就業規則の読み方とNGラインの押さえ方
就業規則を確認するときは、「副業OKかどうか」だけでなく、「どのような行為を禁止しているか」まで含めて読むことが大切です。
多くの会社では、「服務規律」「遵守事項」「懲戒事由」などの章に、副業・兼業、競業行為、情報管理、会社の信用に関する条文がまとめられています。
まずは社内ポータルや配布資料から就業規則を入手し、「副業」「兼業」「アルバイト」「他の会社」「競業」といったキーワードで検索し、関連条文を一通りピックアップしてみましょう。
そのうえで、見つかった条文を「絶対にNGと明記されている行為」「会社の許可次第で認められる可能性がある行為」「表現が抽象的で解釈が分かれそうな行為」といった区分に分けてメモしておくと、自分の副業案との距離感を把握しやすくなります。
- 就業規則を入手し、「副業/兼業/アルバイト/他の会社/競業」などで検索する
- 副業条文だけでなく、守秘義務や懲戒事由、職務専念義務の条文も合わせてチェックする
- 条文ごとに「絶対NG」「許可があれば可」「判断が分かれそう」の3つに分類してメモする
- 自分の考えている副業案が、どの条文に引っかかりそうかを整理しておく
副業許可・禁止を示す文言の読み方
副業に関するルールは、わずかな言い回しの違いで解釈が変わることがあります。「許可なく他の会社の業務に従事してはならない」という文言であれば、会社の事前許可が前提の原則禁止と読むのが自然です。
一方、「副業・兼業を行う場合は所定の様式により届出を行うこと」と書かれている場合は、届出のみで足りるのか、実際には審査や許可が必要なのかを、他条文や社内ルールと照らし合わせて読む必要があります。
また、「職務専念義務」「会社の名誉や信用を損なう行為をしてはならない」といった条文も、副業の内容によっては関係してきます。
たとえば、本業に支障が出るような長時間の働き方や、会社名と結び付きやすい発信活動は、この種の条文とセットで見られる可能性があります。
| 文言の例 | 解釈するときのポイント |
|---|---|
| 「許可なく他の会社の業務に従事してはならない」 | 事前許可が条件の原則禁止と読むのが一般的。許可の手続きや判断基準が別途定められていないか確認する。 |
| 「副業・兼業を行う場合は届出を行うこと」 | 届出だけで済むのか、届出後に審査や許可を行うのかなど、運用実態を就業規則や社内案内から確認する。 |
| 「職務専念義務に反する行為をしてはならない」 | 本業の業務遂行に支障が出るほどの長時間副業や、疲労でパフォーマンスが低下する状態は問題視される可能性がある。 |
| 「会社の名誉・信用を損なう行為をしてはならない」 | 会社名を前面に出した発信や、社名が推測しやすい形での活動内容には、慎重な対応が求められる。 |
こうした文言を読むときは、「明確に禁止されている範囲」と「会社の裁量で判断の余地がある部分」を分解して理解するのがコツです。
不安な場合には、いきなり具体的なサービス名を挙げるのではなく、「一般的にこういう働き方はどう考えているか」といった聞き方で人事・総務に相談するなど、段階を踏んで確認する方法もあります。
競業避止義務と情報漏えいへの注意点
就業規則の中で、副業とセットで確認しておきたいのが「競業避止義務」と「守秘義務」に関する条文です。
競業避止義務とは、簡単に言えば「会社と競合する仕事をしない約束」のことで、自社と同じ商品・サービスを扱う企業で働いたり、自分で同じ事業を始めたりすることを制限するルールです。
守秘義務では、顧客情報や取引条件、技術情報、社内ノウハウなどをみだりに外部へ持ち出さないことが求められます。
- 本業と同じ業界・同じ顧客層を対象にした副業は、競業と判断されるリスクが高まる
- 勤務先の提案書やマニュアル、テンプレートをそのまま副業先で使うと、情報漏えいと見なされるおそれがある
- 副業の実績紹介で、本業の顧客名やプロジェクト名、内部情報を具体的に挙げるのは避ける
- 業務で得た知識を活かす場合も、「一般論として公開してよい範囲」にとどめる意識が必要
- 本業の取引先から、会社を通さず個人名義で仕事を受けてしまう
- 本業で使っている資料やフォーマットを、ほぼそのまま副業で流用してしまう
- SNSやブログで、会社名が推測できる形で内部事情や具体的な案件内容を発信してしまう
副業の内容を検討する際には、「本業とは明確に違うジャンルにする」「本業の情報や人脈を私的に利用しない」という2点を意識しておくと、競業や情報漏えいに関するリスクを下げやすくなります。
社外活動とボランティアの線引きポイント
就業規則によっては、「副業・兼業」「社外活動」「ボランティア」などが別々の項目で扱われていることがあります。
たとえば、地域の清掃活動やPTA、無報酬のNPO活動などは、ボランティアとして扱い、事前届出の対象外としている会社もあります。
一方で、謝礼が出る講演・執筆、オンラインコミュニティの運営、インフルエンサーとしての発信などは、内容や継続性によって副業・兼業として扱われる可能性があります。
線引きの目安になるのは、「報酬の有無」「継続性・反復性」「会社との関係性」「会社の名義を使うかどうか」といった観点です。
| 活動の種類 | 副業に近いかどうかの目安 |
|---|---|
| 完全な無報酬ボランティア | 報酬が発生せず、会社とも無関係な活動は、副業ではなく社外活動として扱われることが多い。 |
| 謝礼付きの講演・執筆 | 金額や頻度によっては、副業・兼業と位置づけられる可能性があるため、就業規則や社内ルールを確認したい。 |
| SNS発信・ブログ運営 | 広告収入や企業案件が発生すると、副業と見なされる余地がある。プロフィールや投稿内容が会社と結びつかないかにも注意が必要。 |
| 同業界での社外プロジェクト | 内容によっては競業や情報漏えいのリスクがあるため、安易な参加は避け、必要に応じて事前に相談する方が安全。 |
- 報酬や謝礼があるか、ある場合は頻度や金額はどの程度か
- 会社の肩書きや社名を前面に出す前提の活動かどうか
- 本業と同じ業界・顧客層に関わる内容かどうか
- ボランティアや社外活動に関する別規程や指針がないかどうか
このような観点で整理しておくと、「これはボランティアとして問題なさそう」「これは副業と判断される可能性があるので要相談」といった線引きがしやすくなります。
迷う活動については、個別案件名を出さずに、類型レベルで会社の考え方を確認する方法も有効です。
副業が会社に伝わる仕組みとリスクの考え方
副業禁止の会社で多くの人が気にするのが、「どこから会社に副業の情報が伝わるのか」という点です。
大きく分けると、住民税の特別徴収通知、年末調整や社会保険の手続き、そしてSNSや口コミなど人づての情報という三つのルートが代表的です。
どのルートも、「必ず伝わる」「絶対に伝わらない」と言い切れるものではありませんが、仕組みを理解しておくことで、余計な誤解やトラブルを減らすことができます。
大前提として、副業収入がある場合でも、税金の申告・納付を適切に行うことは非常に重要です。
「申告しなければ会社に知られないはず」という発想は、長期的に見ると税務リスクが大きく、おすすめできません。
そのうえで、「どの情報が会社に届きうるのか」「どの点に気をつけるとよいか」を把握しておくことが、リスクコントロールの一助になります。
- 住民税通知:前年の所得合計に基づいて計算された住民税額が、会社へ通知される
- 年末調整・社会保険:帳票や加入状況から、働き方や収入の変化が見える場合がある
- SNS・口コミ:発信内容や登録情報、知人の紹介などを通じて、間接的に知られることがある
住民税から推測されるケースのイメージ
会社員の住民税は、多くの場合「特別徴収」という方式で会社経由で納めます。
自治体は、前年の所得(給与以外の副業収入などを含む)をもとに住民税を計算し、「この人の住民税は年間○円です」と会社に通知し、会社が給与から天引きして納付します。したがって、副業収入が増えると、翌年の住民税額も増える可能性があります。
会社側は自社が支払っている給与額を把握しているため、「給与水準の割に住民税が高い」と感じれば、「他に収入があるのでは」と推測するきっかけになることはあります。
ただし、会社に伝わるのは「住民税の金額」であり、内訳や具体的な副業の内容・金額までは分かりません。
- 住民税は、前年の所得全体(給与・事業・雑所得など)をもとに計算される
- 会社に通知されるのは住民税の金額であり、収入の内訳までは共有されない
- それでも、給与と住民税のバランスから、追加収入の存在を推測される可能性はある
自治体によっては、副業分の住民税を自分で納める「普通徴収」への変更が認められるケースもありますが、すべての収入・すべての自治体で自由に選べるわけではありません。
また、住民税の扱いだけで会社への伝わり方をコントロールしようとすると、本来の目的である適正な納税がおろそかになりがちです。
まずは就業規則を踏まえて、副業をするかどうか・どの程度行うかを決め、その結果として必要な申告・納税を正しく行うという順番で考えることが大切です。
年末調整と社会保険まわりの注意点
年末調整は、本業の会社がその年の給与収入に対する所得税額を再計算し、過不足を精算する仕組みです。
通常、年末調整の対象は「その会社から支払われた給与」であり、副業収入自体は年末調整では扱われません。
副業収入については、必要に応じて自分で確定申告を行うのが一般的な流れです。そのため、年末調整の時点で副業の詳細が会社に直接伝わるわけではありませんが、本来確定申告が必要な人が何もしていないと、税務上のリスクが生じます。
社会保険についても、本業の勤務先での加入が基本となりますが、複数の勤務先で一定以上働く場合などは、手続きの過程で副業の存在が見えることがあります。
とくに、複数の会社で厚生年金や健康保険に加入するケースでは、関係機関からの照会等により、会社側が副業を把握することもありえます。
| ポイント | 押さえておきたい内容 |
|---|---|
| 年末調整 | 基本的に本業の給与のみを対象とした手続き。副業収入は別途確定申告で申告する必要が出ることがある。 |
| 確定申告 | 副業などの所得が一定額を超えると必要となる場合がある。必要なのに申告しないと、追徴課税などのリスクが発生する。 |
| 社会保険 | 原則は本業の勤務先での加入だが、複数事業所での勤務状況によっては、手続き上、副業の存在が分かることもある。 |
「会社に知られたくないから申告しない」という選択は、税金や社会保険の観点からリスクが高くなります。
副業を検討する際は、「健康や本業に無理がない範囲か」と同時に、「税務手続きも含めてきちんと対応できるか」という点も含めて判断することが重要です。
SNSや口コミから伝わるケース
近年は、税金ルート以外に、SNSや口コミ、人づての情報から副業が知られるケースも増えています。
例えば、副業で運営しているX(旧Twitter)やInstagram、YouTube、ブログなどに、本業の同僚や取引先が偶然たどり着くことがあります。
顔出しや本名での発信をしていなくても、プロフィールや投稿内容から「職種」「勤務地エリア」「家族構成」などが推測できる状態だと、「もしかしてあの人では?」と気づかれる可能性が高まります。
また、クラウドソーシングサイトや口コミサイトに本名やレアなハンドルネームで登録している場合、検索エンジンから名前で辿られることもゼロではありません。
- 副業用アカウントのプロフィールに会社名や部署名を書かない
- 本業の同僚・取引先と副業用アカウントをむやみに連携させない
- 顔出し・実名で発信する際は、就業規則や社内ルールとの関係を事前に確認する
- 本業の内部事情や具体的な案件が特定されるような投稿は避ける
- 本業と同じ専門分野で発信し、プロフィールやアイコンから本人と推測される
- 同僚・取引先がフォローしているアカウント経由で、副業用アカウントの投稿がタイムラインに流れてくる
- 副業の実績紹介の中で、本業の社名やプロジェクト名を具体的に挙げてしまう
SNSや口コミサイトは、副業の集客やブランディングに役立つ一方で、「誰が見るかわからない場所」であることを踏まえた運用が不可欠です。
発信自体をやめる必要はありませんが、「社内の誰に見られても困らない内容か」「本業の情報や立場を持ち出していないか」を基準に、慎重に運用していくことが、副業禁止の会社員にとって重要なリスク対策になります。
副業禁止下でも取り入れやすいお金の増やし方
副業禁止の会社に勤めていても、「就業規則に触れにくいお金の増やし方」を組み合わせることで、手取りを少しずつ増やしていくことは可能です。
意識したいのは、会社から見て本業と競合しないこと、勤務時間外の常識的な範囲で行うこと、税金や社会保険のルールを守ることの3点です。
そのうえで、比較的リスクを抑えやすい方法として、ポイント活用やキャンペーン参加、家計の固定費見直し、資格やスキルへの自己投資、少額からの積立投資などが挙げられます。
いずれも、一気に大きな収入を得る手段ではありませんが、1〜2年単位で見ると家計の余裕を生むことがあります。
- 「収入を増やす」だけでなく、「支出を減らす」「ポイントを貯める」を組み合わせる
- 本業の就業規則と明らかにぶつからない方法を優先する
- ルールを守りながら、少額・低リスクでコツコツ続ける前提で考える
副業と見なされにくいお小遣い増やしの例
「副業かどうか」の判断は、会社のルールや税務・社会保険上の取り扱いによっても変わるため、最終的には個別確認が必要です。
そのうえで、一般的な「継続的に他の仕事を請け負う」イメージとは少し性質が異なるお金の増やし方もあります。
たとえば、日常の買い物でポイント還元率の高い支払方法を選ぶ、アンケートモニターや商品モニターに参加して少額の謝礼を得る、不要品をフリマアプリで売却する、といった方法です。
ただし、フリマでも仕入れて繰り返し販売するようになると、事業的な取引と判断されやすくなりますし、謝礼が蓄積すれば税金の対象になる場合もあります。
| お小遣いの例 | イメージと注意点 |
|---|---|
| アンケートモニター | スマホでアンケートに回答し、数十〜数百円程度のポイントや謝礼を受け取る。やり過ぎると時間が取られるため、「通勤時間だけ」など自分なりのルールを決めると続けやすい。 |
| 不要品のフリマ出品 | 自宅にある使わなくなった服や本、家電を処分するイメージ。継続的な仕入れや大量出品は「転売」に近づくため、範囲や頻度を意識することが大事。 |
| キャッシュレス決済の還元 | 同じ支出でも、ポイント還元率が高い決済手段を選ぶことで、実質的な負担を下げるイメージ。使い過ぎを防ぐ管理ルールもセットで決めておくと安心。 |
「これは絶対に副業ではない」と断定するのではなく、「頻度・金額・継続性はどうか」を意識し、グレーに感じる場合は会社や専門家に相談する姿勢が大切です。
ポイ活・キャンペーン活用のコツ
ポイ活は、工夫次第で副業禁止の会社員でも取り入れやすい方法です。ポイントサイト経由でネット通販を利用したり、クレジットカードや決済アプリのキャンペーンを組み合わせたりすれば、「現金を稼ぐ」というより「ポイントで還元を受ける」形で実質的な手取りアップを目指せます。
ただし、ポイントを貯めるために不要な支出を増やしてしまうと本末転倒です。あくまで「もともと必要だった支出」をどう支払うか、という視点で考えることが重要です。
- 日用品や公共料金、スマホ代など「必ず発生する支出」を、ポイント還元率の高い支払いに集約する
- ポイントサービスを増やしすぎず、メインを2〜3種類に絞る
- 短期間のキャンペーンは、「本当に使うサービスだけ参加する」と決める
- ポイントの有効期限を定期的に確認し、失効で損をしないようにする
- 「あと○円でポイント○倍」につられて、必要以上の買い物をしてしまう
- 高額なサービスやサブスクに、ポイント目当てで登録してトータルで損をする
ポイ活はあくまで家計全体を整えるための補助的な手段です。「無理のない節約・固定費見直し」とセットで取り入れることで、バランスよく続けやすくなります。
家計の見直しと固定費削減のチェックポイント
副業禁止の会社員にとって、「毎月の固定費を下げること」は、税金がかからない確実な手取りアップともいえます。とくに、通信費・サブスク・保険料・電気ガス・家賃などは、見直しの余地が大きい項目です。
例えば、実際のデータ使用量に合った通信プランに変更したり、あまり使っていないサブスクを整理したりするだけでも、年間数万円単位の差が出ることがあります。
| 項目 | 見直しの視点 | 効果イメージ |
|---|---|---|
| 通信費 | データ使用量・通話量を確認し、格安プランや不要オプションの解約を検討する。 | 月2,000円減れば、年間24,000円の手取りアップと同じ効果になる。 |
| サブスク | 動画・音楽・アプリなど、この数か月ほとんど使っていないサービスを洗い出して解約候補にする。 | 月1,000〜3,000円でも、複数まとめて見直すと大きな差になる。 |
| 保険 | 保障内容がライフステージと合っているか、重複していないかを確認し、必要に応じてプラン変更を検討する。 | ケースによっては、月数千円〜1万円以上の削減につながることもある。 |
固定費の見直しは、一度行えば効果が継続する点が大きなメリットです。「副業ができないから何もできない」と考える前に、家計簿アプリなども活用しながら、まずは現状の支出を見える化してみると、取り組めるポイントが見つかりやすくなります。
少額投資と自己投資の始め方のポイント
将来の収入アップという観点では、「今あるお金の一部を、自分や資産に回す」という発想も欠かせません。
少額からの積立投資は、生活費とは別の余裕資金の範囲で長期的に続ける前提であれば、預金だけの場合とは異なる増え方をする可能性があります。
ただし、価格変動のリスクがある以上、「短期間で必ず増える」ものではなく、損失が出る場合もあることを理解したうえで選択する必要があります。
また、資格取得やスキルアップのための講座・書籍への自己投資も、すぐにお金に変わらなくても、昇給・昇格や将来の転職、副業解禁時の選択肢につながる力になります。
- 生活費の数か月分など、予備資金を確保したうえで投資額を決める
- 一度に大きな金額を入れず、毎月数千円など少額の積立から慣れていく
- 仕組みやリスクを理解できない商品には手を出さない
- 英語・IT・資格・本業スキルなど、「将来の選択肢を増やす自己投資」にも一定の予算を回す
副業禁止の状況では、「今すぐ劇的に収入を増やす」のは難しいかもしれません。それでも、ポイ活や固定費見直し、少額投資や自己投資を組み合わせていけば、数年後の家計やキャリアの選択肢は着実に変わっていきます。
副業禁止と感じたときのキャリアの考え方
「副業は禁止だと言われた」「申請したが認められなかった」という状況は、モヤモヤや不安が強くなりがちです。
ただ、そのタイミングを、あらためて自分のキャリア全体を見直すきっかけと捉えることもできます。
今の会社の中で年収を上げる道、本業を活かせる異動・昇格の可能性、副業容認の会社への転職やフリーランスへの転向など、本来取りうる選択肢はいくつかあります。
また、「お金」だけでなく、「健康」「家族との時間」「将来の安心感」など、自分が大事にしたい価値観のバランスをどう取りたいかも重要な視点です。
- 短期:今の会社の中でできる収入アップ・負担軽減の工夫
- 中期:スキル・資格・実績づくりによる選択肢の拡大
- 長期:副業容認企業や転職・独立も含めた働き方の見直し
今の会社での収入アップを探る
副業が難しい場合でも、「本業の中で収入を増やすためにできること」が残されていることは少なくありません。
評価制度や昇給・賞与のルールを整理し、自分の評価がどのような基準で決まるのかを把握するだけでも、中期的な年収カーブは変わります。
また、残業代や各種手当(資格手当・役職手当・住宅手当など)の仕組みを理解し、「申請すればもらえるはずの手当を逃していないか」「サービス残業が常態化していないか」を見直すことも一つの方法です。
| アプローチ | 具体的な行動例 |
|---|---|
| 評価・昇給 | 人事制度や評価シートを読み、「何が評価されるのか」「誰がどう決めるのか」を整理したうえで、上司との面談で目標や期待される役割を確認する。 |
| 手当・福利厚生 | 就業規則や社内ポータルの案内を見直し、資格取得支援や通勤手当、在宅勤務手当など、申請すれば受けられる支援がないかチェックする。 |
| 業務の工夫 | 業務の優先順位付けやツール活用を見直し、時間当たりの成果を高めることで、将来の昇格や重要業務の任され方につなげる。 |
- 「何が評価されるか」を曖昧なまま頑張り続けない
- 使える制度・手当・福利厚生を把握し、適切に活用する
- 目先の残業代だけでなく、中長期的な昇給・昇格も視野に入れる
「どうせ昇給は期待できない」と決めつける前に、一度社内制度を洗い出し、上司との面談で素直に相談してみると、想像していなかった道が見えてくることもあります。
副業容認企業や転職を検討するときの視点
「どうしても副業をしながら働きたい」「今の会社では収入アップの余地がほとんどない」と感じる場合、副業容認企業への転職を視野に入れる選択肢もあります。
近年は、求人票に「副業可」と明記している企業も増え、リモートワークやフレックスタイムなど、副業と両立しやすい働き方を整えている会社も見られます。
ただし、「副業可」と書いてあっても、就業規則で業種や時間、金額などに条件が設けられている場合もあります。
また、副業しやすさだけで転職先を選ぶと、本業の年収や労働時間、働きやすさが以前より悪化してしまうリスクもあります。
- 求人票や会社HP、就業規則などで、副業・兼業に対するスタンスを事前に確認する
- 残業時間や休日数、業務量など、副業に割ける余力がある環境かをチェックする
- 副業の有無にかかわらず、その会社単体で生活を維持できる条件かどうかを冷静に判断する
- 転職直後は本業に慣れる期間を優先し、副業は落ち着いてから検討する
- 「副業できるか」だけを基準にすると、本業の負担や待遇が悪化する恐れがある
- 年収・労働時間・働き方・副業可否など、複数の条件をセットで比較する
- 今の会社で得ている経験や信用、社内の人間関係を手放す重さも考慮する
転職は大きな決断なので、「今すぐ辞めるかどうか」ではなく、「1〜2年かけて転職できる実力と選択肢を増やしていく」という時間軸で準備を進めるイメージを持つと、焦らず検討しやすくなります。
無理をしない働き方と優先順位付け
副業禁止の状況では、「本業を頑張るべきか」「お金のために何かしなければ」と気持ちが追い込まれがちですが、最優先すべきは健康と生活の安定です。
残業が多く心身ともに余裕がない状態で、さらに隠れて副業をしようとすると、体調不良や本業でのミスにつながるリスクが高まります。
家族との時間や自分の休息時間を削り過ぎてしまうと、短期的には収入が増えても、長期的には負担が大きくなることもあります。
| 優先したいもの | 確認したい具体ポイント |
|---|---|
| 健康 | 睡眠時間や休日の過ごし方、ストレスの度合い。月に「何も予定を入れない日」がどのくらいあるかを振り返る。 |
| 家族・人間関係 | 家族やパートナーとの会話時間、子どもとの時間、友人とのつながりなど、お金以外で大切にしたい時間が確保できているか。 |
| お金 | 不安の原因が「毎月いくら足りないのか」「将来いくら必要なのか」など、数字でイメージできているか。 |
- 「削れない支出・時間」と「見直してもよい支出・時間」を紙に書き出す
- 月末などに30分だけ、家計と働き方を振り返る時間をつくる
- 一度に生活を大きく変えようとせず、「今月はこの1つだけ試す」と決めて取り組む
副業禁止という制約はたしかに重く感じられますが、その中でも「本業の中でできる工夫」「お金の使い方・貯め方」「将来の準備」は少しずつ進めていくことができます。
短期的な焦りに振り回されず、自分や家族にとって何を大事にしたいのかを整理しながら、一歩ずつキャリアと生活のバランスを整えていくことが重要です。
まとめ
副業禁止の会社員が動き出すときは、感覚や噂ではなく、「ルール」と「仕組み」を押さえることが出発点になります。
この記事では、①副業禁止条文と競業・情報漏えいのNGライン、②住民税や年末調整・社会保険から会社に知られうる流れ、③副業と見なされにくいお小遣い稼ぎやポイ活・家計改善、④将来を見据えた本業での収入アップや転職を含むキャリアの選択肢を整理しました。
次の一歩として、まずは就業規則と家計の現状を書き出し、「どこまでが自分にとって絶対に守るべきラインか」「どのくらいお金を増やしたいのか」を数字でイメージしてみてください。
短期的に楽をして大きく稼ぐのではなく、本業と生活を大切にしながら、ポイ活や固定費見直し、自己投資など「できる範囲の工夫」を積み重ねていく姿勢が、長い目で見て安心感のあるキャリアと家計につながっていきます。

























